次のような仕様のボイラーに使用される燃料の低発熱量の値に最も近いものは、(1)~(5)のうちどれか。
蒸発量 ………………………… 6t/h
発生蒸気の比エンタルピ …… 2770kJ/kg
給水温度 ……………………… 30℃
ボイラー効率 ………………… 90%
燃料消費量 …………………… 430kg/h
正答2
解説
正解は2です。
ボイラー効率の式を燃料の低発熱量について解く計算問題です。
ボイラー効率は、発生蒸気が得た熱量を、燃料が持ち込んだ熱量で割った値です。
【計算】
ボイラー効率η=蒸発量G×(h2-h1)÷(燃料消費量F×低発熱量Hl)です。
これを変形すると、Hl=G×(h2-h1)÷(η×F)になります。
給水の比エンタルピh1は、4.187kJ/(kg·K)×30Kで約125.6kJ/kgです。
蒸発量Gは6t/hなので、6000kg/hとして計算します。
G×(h2-h1)=6000×(2770-125.6)=6000×2644.4=15,866,400kJ/hです。
η×F=0.90×430=387kg/hです。
Hl=15,866,400÷387≒41,000kJ/kgです。
したがって、低発熱量は約41.0MJ/kgです。
【選択肢別解説】
1:× 35.7MJ/kgは計算値の41.0MJ/kgより小さく、一致しません。
2:○ 上の計算のとおり、低発熱量は約41.0MJ/kgとなり、この値が最も近くなります。
3:× 44.9MJ/kgは、給水の比エンタルピを引かずに足して計算した場合の値です。
6000×(2770+125.6)÷387で約44.9MJ/kgとなります。
4:× 211.6MJ/kgは計算値の約5倍で、一致しません。
液体燃料の低発熱量は40MJ/kg前後なので、この値は大きすぎます。
5:× 230.6MJ/kgも計算値と大きくかけ離れています。
燃料の発熱量として現実的な値ではありません。
【ポイント】
蒸気が受け取る熱量は「発生蒸気の比エンタルピ-給水の比エンタルピ」です。
給水温度から比エンタルピを求めるときは、水の比熱約4.187kJ/(kg·K)を掛けます。
単位をkgとkJにそろえてから計算すると、桁の誤りを防げます。