ボイラー各部の構造及び強さに関するAからDまでの記述で、正しいもののみを全て挙げた組合せは、次のうちどれか。
A 胴板を薄肉円筒として取り扱う場合、長手方向の断面に生じる周方向の応力は、周方向の断面に生じる長手方向の応力の1/2倍となる。
B 鏡板は、胴又はドラムの両端を覆っている部分をいい、煙管ボイラーのように管を取り付ける鏡板は、特に管寄せという。
C 半だ円体形鏡板は、同材質、同径、同厚の場合、全半球形鏡板より強度が低い。
D 炉筒は、燃焼ガスによって加熱され長手方向に膨張しようとするが、鏡板によって拘束されているため、炉筒板内部に圧縮応力が生じる。
正答5
解説
正解は5です。
胴板の応力、鏡板の名称、鏡板の強さ、炉筒の熱応力に関するA〜Dの正誤を判断する問題です。
【記述別解説】
A:× 誤った記述です。
薄肉円筒では、周方向の応力はPD/(2t)、長手方向の応力はPD/(4t)で表されます。
したがって周方向の応力は長手方向の応力の1/2倍ではなく、2倍です。
B:× 誤った記述です。
煙管ボイラーのように管を取り付ける鏡板は、管寄せではなく管板といいます。
管寄せは、水管ボイラーで多数の管を集めて接続する部分です。
C:○ 正しい記述です。
同じ材質・径・厚さで比べると、鏡板の強さは全半球形、半だ円体形、皿形、平鏡板の順に低くなります。
そのため半だ円体形鏡板は、全半球形鏡板より強度が低くなります。
D:○ 正しい記述です。
炉筒は燃焼ガスで加熱されて長手方向に伸びようとします。
しかし両端を鏡板に拘束されているため、炉筒板の内部には圧縮応力が生じます。
【選択肢別解説】
1:× AもBも誤りの記述です。
2:× Aが誤りで、正しいDが含まれていません。
3:× Aが含まれています。
周方向の応力は長手方向の2倍なので、Aは誤りです。
4:× Bが含まれています。
管を取り付ける鏡板は管板なので、Bは誤りです。
5:○ 正しい記述CとDだけを挙げた組合せです。
【ポイント】
胴の周方向の応力は長手方向の2倍なので、長手継手(周方向の応力を受ける継手)の強さがより重要になります。
鏡板の強さの順番「全半球形>半だ円体形>皿形>平」は頻出です。