熱及び蒸気に関するAからDまでの記述で、正しいもののみを全て挙げた組合せは、次のうちどれか。
A 蒸気タービンなどの蒸気原動機に、過熱度の高い過熱蒸気を使用すると、熱効率が向上するとともに、タービン翼の腐食などの故障を軽減することができる。
B 過熱蒸気は、飽和蒸気を更に加熱し、蒸気温度が飽和温度より高くなったもので、過熱蒸気の温度(℃)を同じ圧力の飽和蒸気の温度(℃)で除した値を過熱度という。
C 物体の比エンタルピは、物体の圧力に比例し、物体の比体積に反比例する。
D 熱と仕事は共にエネルギーの形態で、熱量3.6MJは、電気的仕事量1kWhに相当する。
正答3
解説
正解は3です。
過熱蒸気・比エンタルピ・熱と仕事の換算という、熱と蒸気の基礎知識を問う問題です。
正しい記述の組合せを選びます。
【記述別解説】
A:○ 過熱度の高い蒸気を使うと、蒸気原動機の熱効率が向上します。
また蒸気中に水分を含まないため、水滴によるタービン翼の浸食や腐食などの故障を軽減できます。
B:× 過熱度は温度の比ではなく差で表します。
正しくは、過熱蒸気の温度と同じ圧力の飽和温度との差(℃またはK)を過熱度といいます。
C:× 比エンタルピは、比内部エネルギーに圧力と比体積の積を加えた量です。
圧力に比例し比体積に反比例するという関係はありません。
D:○ 1kWhは1kWの仕事を3600秒続けた量です。
1kJ/s×3600s=3600kJ=3.6MJなので、熱量3.6MJは1kWhに相当します。
【選択肢別解説】
1:× 誤りのBを含むので該当しません。
2:× 誤りのCを含むので該当しません。
3:○ 正しい記述AとDだけを挙げた組合せです。
4:× BとCはどちらも誤りです。
5:× 誤りのBを含み、正しいAが欠けています。
【ポイント】
過熱度は「差」、比エンタルピは「内部エネルギー+圧力×比体積」と覚えます。
1kWh=3.6MJの換算は計算問題でもよく使います。