重油燃焼によるボイラー及び附属設備の低温腐食の抑制方法に関するAからDまでの記述で、誤っているもののみを全て挙げた組合せは、次のうちどれか。
A 高空気比で燃焼させ、燃焼ガス中のSO₂からSO₃への転換率を下げる。
B 重油に添加剤を加え、燃焼ガスの露点を上げる。
C 給水温度を上昇させて、エコノマイザの伝熱面の温度を高く保つ。
D 蒸気式空気予熱器を用いて、ガス式空気予熱器の伝熱面の温度が低くなり過ぎないようにする。
正答1
解説
正解は1です。
重油燃焼で生じる低温腐食の抑制方法を問う問題です。
この問題は誤っている記述の組合せを選びます。
【記述別解説】の○×は、記述そのものが正しいかどうかを示します。
低温腐食は、燃焼ガス中の三酸化硫黄(SO3)が水分と結合した硫酸が、低温の伝熱面に凝縮して起こります。
【記述別解説】
A:× 空気比の高低が逆で誤りです。
空気比を高くすると酸素が増え、二酸化硫黄(SO2)から三酸化硫黄(SO3)への転換率が上がります。
低温腐食を抑えるには、低空気比で燃焼させて転換率を下げます。
B:× 露点を上げるとする点が誤りです。
露点が高いほど、硫酸が伝熱面に凝縮しやすくなります。
添加剤は、燃焼ガスの露点を下げるために加えます。
C:○ 正しい記述です。
給水温度を上げると、エコノマイザの伝熱面温度が高く保たれます。
伝熱面温度が露点より高ければ、硫酸の凝縮を防げます。
D:○ 正しい記述です。
蒸気式空気予熱器で空気を予熱すると、ガス式空気予熱器に入る空気の温度が上がります。
その結果、ガス式空気予熱器の伝熱面温度が低くなり過ぎるのを防げます。
【選択肢別解説】
1:○ 誤っている記述AとBだけの組合せです。
2:× 正しい記述Cを含みます。
3:× 正しい記述Dを含みます。
4:× 正しい記述Dを含み、誤っている記述Bを欠いています。
5:× CとDはいずれも正しい記述です。
【ポイント】
低温腐食の対策は「低空気比」「露点を下げる」「伝熱面温度を露点より高く保つ」です。
「高空気比」「露点を上げる」が出てきたら誤りです。