重油燃焼によるボイラー及び附属設備の低温腐食の抑制方法に関するAからDまでの記述で、正しいもののみを全て挙げた組合せは、次のうちどれか。
A 燃焼ガス中の酸素濃度を上げる。
B 燃焼ガス温度を、給水温度にかかわらず、燃焼ガスの露点以上に高くする。
C 燃焼室及び煙道への空気漏入を防止し、煙道ガスの温度の低下を防ぐ。
D 重油に添加剤を加え、燃焼ガスの露点を上げる。
正答5
解説
正解は5です。
重油燃焼で起こる低温腐食の抑制方法を問う問題です。
燃料中の硫黄が燃えると二酸化硫黄ができ、その一部が三酸化硫黄になります。
三酸化硫黄が水蒸気と結びついて硫酸蒸気となり、露点以下の低温の伝熱面で凝縮して腐食を起こします。
【記述別解説】
A:× 酸素濃度を上げるのは逆効果です。
過剰空気が多いと、二酸化硫黄から三酸化硫黄への転換が進み、腐食しやすくなります。
低空気比で燃焼させ、酸素濃度を下げるのが抑制方法です。
B:× 「給水温度にかかわらず」が誤りです。
腐食はエコノマイザなどの伝熱面の温度が露点以下になると起こり、その温度は給水温度に左右されます。
給水温度を上げるなどして、伝熱面の温度を露点以上に保つのが抑制方法です。
C:○ 正しい記述です。
燃焼室や煙道に空気が漏れ込むと、煙道ガスの温度が下がり、露点以下になりやすくなります。
空気の漏入を防いで、ガス温度の低下を防ぎます。
D:× 添加剤は、露点を上げるのではなく下げるために用います。
添加剤で三酸化硫黄を腐食性のない物質に変え、燃焼ガスの露点を下げて腐食を防ぎます。
【選択肢別解説】
1:× AとBはどちらも誤った記述です。
2:× A、B、Dはいずれも誤った記述です。
3:× Bは誤った記述なので含まれません。
4:× Dは誤った記述なので含まれません。
5:○ 正しい記述Cだけを挙げた組合せです。
【ポイント】
低温腐食の抑制方法は、硫黄分の少ない重油の使用、低空気比燃焼、添加剤で露点を下げる、伝熱面の温度を露点以上に保つ、などです。
「露点を上げる」「酸素濃度を上げる」は誤りの定番です。