正答1
解説
正解は1です。
内耳の前庭(平衡)器官と蝸牛(聴覚)器官の構造、およびその神経支配を問う問題です。
【選択肢別解説】
1:○ 耳石器のうち球形嚢は、後半規管とともに下前庭神経に支配されます。
卵形嚢と前・外側半規管は上前庭神経の支配です。
2:× 耳石器(卵形嚢・球形嚢)が感知するのは、直線加速度と重力の方向です。
頭部の回転運動(角加速度)を感知するのは半規管です。
3:× 耳管は中耳(鼓室)と上咽頭をつなぎ、中耳腔の圧を外気圧と等しく保ちます。
内耳圧の調整を行うのではありません。
4:× 血管条は鼓室階ではなく、蝸牛管(中央階)の外側壁にあります。
内リンパの産生と蝸牛内電位の維持にかかわります。
5:× 中央階と鼓室階を隔てているのは基底板です。
ライスネル膜(前庭膜)は前庭階と中央階の間にあります。
【ポイント】
蝸牛は上から前庭階・中央階(蝸牛管)・鼓室階の3層で、その境界がライスネル膜と基底板です。
基底板の上にコルチ器があり、ここで音の振動が神経信号に変換されます。
【用語】
耳石器:卵形嚢と球形嚢の総称で、頭部の直線加速度と重力の方向を感知する器官である。
球形嚢:耳石器の1つで、主に下前庭神経に支配され、直線加速度を感知する。
血管条:蝸牛の外側壁にあり、内リンパ液を産生する血管に富んだ組織である。
ライスネル膜:蝸牛管の前庭階側を仕切っている薄い膜で、中央階の天井にあたる。
耳管:中耳と上咽頭をつなぎ、中耳腔の圧を調節する管である。