正答2
解説
正解は2です。
口腔内装置(補綴装置)と、その適応となる疾患・状態の組み合わせを問う問題です。
この問題は誤っている組み合わせを選ぶので、○ が答えです。
【選択肢別解説】
1:× ホッツ(Hotz)床と口唇口蓋裂の組み合わせは正しいです。
乳児の口蓋の裂をふさぐ床で、哺乳を助け、上顎の歯槽弓の形を整えます。
2:○ 口蓋閉鎖床と上顎欠損の組み合わせは誤りです。
口蓋閉鎖床は口蓋裂の手術後に残った孔(口蓋瘻孔)をふさぐ装置で、腫瘍切除などによる上顎欠損には顎義歯が用いられます。
3:× 舌接触補助床と舌運動機能低下症の組み合わせは正しいです。
口蓋を厚くして舌が口蓋に接触しやすくし、構音や食塊の送り込みを助けます。
4:× パラタルリフトと軟口蓋麻痺の組み合わせは正しいです。
長さは十分でも動かない軟口蓋を持ち上げ、鼻咽腔閉鎖を補います。
5:× バルブ型スピーチエイドと短軟口蓋の組み合わせは正しいです。
軟口蓋が短く咽頭後壁に届かない場合に、栓(バルブ)で鼻咽腔の隙間を埋めます。
【ポイント】
軟口蓋の「動きが悪い」ならパラタルリフト、「長さが足りない」ならバルブ型スピーチエイドと区別します。
舌接触補助床(PAP)は、舌がんの術後や神経筋疾患による舌の運動障害に用いられます。
【用語】
ホッツ(Hotz)床:口唇口蓋裂の乳児に装着し、哺乳を助けて顎の成長を誘導する口蓋床である。
口蓋閉鎖床:口蓋に残った瘻孔などの孔をふさぎ、息や飲食物が鼻腔へ漏れるのを防ぐ装置である。
舌接触補助床:舌の動きが悪い人のために口蓋部を厚くし、舌と口蓋の接触を助ける装置である。
パラタルリフト:軟口蓋を持ち上げて、鼻咽腔の閉鎖を助ける装置である。
バルブ型スピーチエイド:鼻咽腔の隙間を栓状の部分で埋めて、鼻に抜ける息をふさぐ装置である。