正答5
解説
正解は5です。
乳児は音声の知覚と産出の両面で、生後1年の間に母語に合わせて大きく変化します。
音声発達の時期と特徴を問う問題です。
【選択肢別解説】
1:× 新生児にも音声の弁別能力はあります。
生後間もない乳児は、母語にない音の違いも含めて多くの子音を聞き分けられます。
2:× 発声と手足のリズミカルな運動との同期は、喃語が出現する直前に増え、喃語の出現後は減少していきます。
出現直後に増大するわけではありません。
3:× 喃語は母語と無関係ではありません。
生後後半になると、喃語の音や韻律に母語の特徴が反映されていきます。
4:× 初語が出ても、指さしや身ぶり、発声などの非言語的な伝達はなくなりません。
言語と併用されながら続きます。
5:○ 生後10〜12か月ごろまでに、母語にない子音の区別がしにくくなり、子音の弁別能力が母語の制約を受けるようになります。
これを知覚の狭小化といいます。
【ポイント】
乳児は「何でも聞き分けられる状態」から、1歳ごろまでに「母語に必要な区別に特化した状態」へ変わります。
日本語環境の乳児が[r]と[l]を区別しにくくなる例が有名です。
【用語】
喃語:乳児が生後数か月ごろから発する、母音と子音を組み合わせた意味をもたない音声である。
初語:子どもが初めて発する、意味のある単語のことで、言語発達の重要な指標である。
子音弁別能力:母語や外国語の子音の違いを聞き分ける力で、母語にない音の区別は乳児期後半に低下する。
同期現象:発声と手足のリズミカルな運動が同じタイミングで生じる現象である。