正解を2つ選んでください。
正答3・4
解説
正解は3と4です。
自閉症スペクトラム障害(ASD)では、他者の表情や視線から気持ちを読み取る「社会脳」の機能低下が指摘されています。
社会的認知に関わる脳部位を選ぶ問題です。
【選択肢別解説】
1:× ウェルニッケ野は言語の聴覚的理解の中枢です。
ASDに特徴的な機能低下部位として挙げられるものではありません。
2:× ブローカ野は発話の産生に関わる中枢です。
ASDに特徴的な機能低下部位として挙げられるものではありません。
3:○ 扁桃体は、表情や視線などから情動的な意味を読み取る働きを担います。
ASDでは扁桃体の機能低下が社会的な困難に関わると考えられています。
4:○ 上側頭溝は、視線の向きや表情、身体の動きなど生物の動きの知覚に関わります。
ASDではこの部位の活動低下が報告されています。
5:× 海馬は記憶の形成に関わる部位です。
ASDの社会性の障害に関わる部位として挙げられるものではありません。
【ポイント】
社会脳には、扁桃体・上側頭溝・紡錘状回(顔の認知)・内側前頭前野(心の理論)などが含まれます。
【用語】
社会脳:他者の表情や視線、意図などの社会的な情報を処理する、脳の領域のネットワークの総称である。
扁桃体:側頭葉の内側にあるアーモンド形の神経核で、恐怖などの情動の処理や表情の認知に関わる。
上側頭溝:側頭葉の外側面にある溝で、視線や表情、身体の動きなど生物学的な動きの知覚に関わる。
海馬:側頭葉の内側にあり、新しい記憶の形成に重要な役割を果たす脳部位である。
自閉症スペクトラム障害:社会的コミュニケーションの困難と、限定された反復的な行動や興味を特徴とする発達障害である。