正答3
解説
正解は3です。
視床の損傷で生じる症状を問う問題です。
視床は感覚の中継核であると同時に、意識・記憶・言語にも関与しています。
この問題は生じないものを選ぶので、○ が答え(視床の損傷で生じないもの)です。
【選択肢別解説】
1:× 生じます。
左視床の損傷では視床性失語がみられ、復唱が保たれる超皮質性失語に似た症状を示します。
2:× 生じます。
視床は体性感覚の中継核であり、損傷で対側の感覚障害や視床痛が生じます。
3:○ 視床そのものの損傷では生じません。
片麻痺は錐体路の障害で生じる症状で、錐体路は視床ではなく隣の内包を通ります。
4:× 生じます。
視床の正中部・傍正中部の損傷では覚醒の維持が障害され、傾眠が生じます。
5:× 生じます。
視床の前核や背内側核の損傷では、記憶回路が障害されて健忘が生じます。
【ポイント】
視床出血では出血が内包に及ぶと片麻痺を伴いますが、これは内包の障害によるものです。
視床性失語・視床性健忘は高次脳機能障害の分野でも頻出です。
【用語】
視床:間脳にある神経核の集まりで、嗅覚以外の感覚情報を大脳皮質へ中継する部位である。
傾眠:呼びかければ目を覚ますが、放っておくとすぐ眠ってしまう軽い意識障害を指す。
健忘:新しい出来事を覚えられない、あるいは過去の出来事を思い出せない状態を指す。
体性感覚障害:触覚・痛覚・温度覚・位置覚など、体の感覚が鈍くなったり失われたりする状態である。