正答4
解説
正解は4です。
語彙の習得を説明する理論のうち、生得論的な立場のものを問う問題です。
生得論とは、言語を獲得するための仕組みが生まれつき備わっているとする考え方です。
【選択肢別解説】
1:× 誤りです。
チョムスキーの言語獲得装置説は生得論の代表ですが、主に文法(統語)の獲得を説明する理論で、語彙習得の理論ではありません。
2:× 誤りです。
スキナーの説は、周囲からの強化によって言語行動が形成されるとする行動主義(学習理論)の立場です。
3:× 誤りです。
トマセロの社会語用論的説は、共同注意や他者の意図の読み取りなど社会的な認知能力によって語彙を学ぶとする立場です。
4:○ 正しい選択です。
マークマンの制約論は、子どもが事物全体制約・事物分類制約・相互排他性制約といった生得的な制約をもつため、新しい語の意味を素早く絞り込めるとする生得論的な説です。
5:× 誤りです。
ブルーナーの言語獲得支援システム(LASS)説は、大人による相互作用の枠組みが言語獲得を支えるとする社会的相互作用論の立場です。
【ポイント】
語彙習得の制約論は、子どもが少ない手がかりで語の意味を推測できる理由を説明します。
チョムスキーのLADに対して、ブルーナーはLASSを提唱しました。
【用語】
制約論:子どもが生得的な制約をもつために、新しい語の意味を素早く絞り込めるとする説である。
言語獲得装置:生まれつき備わった言語を獲得するための仕組みを指す、チョムスキーの仮説上の装置である。
反応形成説:周囲からの強化によって言語行動が形成されるとする、行動主義の立場の説である。
社会プラグマティック説:共同注意や他者の意図の読み取りなど、社会的な認知能力によって語彙を学ぶとする立場である。
生得論:言語を獲得するための仕組みは生まれつき人に備わっているとする考え方である。