正答5
解説
正解は5です。
嚥下内視鏡検査(VE)で評価できる範囲を問う問題です。
嚥下内視鏡検査は、鼻から内視鏡を入れて上咽頭から下咽頭・喉頭を観察する検査です。
この問題は評価が困難なものを選ぶので、○ が答え(嚥下内視鏡検査で評価が困難なもの)です。
【選択肢別解説】
1:× 評価できます。
内視鏡を鼻腔から入れる途中で、発声や嚥下の際の鼻咽腔の閉鎖を観察できます。
2:× 評価できます。
内視鏡の先端で喉頭蓋などに触れたときの反応から、咽頭や喉頭の感覚機能を評価できます。
3:× 評価できます。
食塊が咽頭に流れてから嚥下反射が起こるまでのタイミングを観察し、嚥下反射の惹起性を評価できます。
4:× 評価できます。
下咽頭は内視鏡で直接観察できるため、腫瘍などの器質的病変を確認できます。
5:○ 評価が困難です。
内視鏡は咽頭・喉頭の観察が目的で、食道の中までは観察できません。
胸部食道の病変は嚥下造影検査や上部消化管内視鏡で評価します。
【ポイント】
嚥下内視鏡検査は嚥下の瞬間に画面が白くなるため、嚥下中の誤嚥は直接見えにくいという弱点があります。
口腔期や食道期の評価は嚥下造影検査が優れています。
【用語】
嚥下内視鏡検査:鼻から細い内視鏡を入れて、咽頭や喉頭の様子と嚥下の動きを観察する検査である。
鼻咽腔:鼻腔の奥で咽頭の上部にあたる部分で、発声や嚥下のときに閉鎖する。
嚥下反射:飲み込む食べ物が咽頭に入ると、反射的に起こる一連の嚥下運動である。
下咽頭:咽頭のうち喉頭の後ろにあたる下の部分で、食道につながる。
器質的病変:腫瘍や炎症などにより、組織の形そのものに生じた異常を指す。