正答2
解説
正解は2です。
視覚に関わる高次脳機能障害の特徴を問う問題です。
この問題は誤っているものを選ぶので、○ が答え(誤った記述)です。
【選択肢別解説】
1:× 正しい記述です。
両側の後頭葉損傷による皮質盲で、見えていないのに見えていると主張することをアントン症状といいます。
2:○ 誤った記述です。
視覚性失語は、見た物の名前は言えないのに、触れば名前が言え、使い方の身ぶりもできる状態です。
物の意味はわかっているので、物品のカテゴリー分類は保たれます。
3:× 正しい記述です。
後頭葉や側頭葉のてんかん発作で、人物や情景などの複雑な幻視が現れることがあります。
4:× 正しい記述です。
相貌失認の病巣は、右側または両側の紡錘状回を含む後頭側頭葉内側部です。
5:× 正しい記述です。
統覚型視覚失認では形をまとまりとして捉えられないため、模写は著しく難しくなります。
模写ができたとしても、線を一本ずつたどるように時間がかかります。
【ポイント】
視覚性失語は「意味は分かるが名前が出ない」、連合型視覚失認は「見て何かが分からない」と区別します。
カテゴリー分類や使用の身ぶりが保たれるかどうかが鑑別の手がかりです。
【用語】
皮質盲:後頭葉の損傷で、眼は正常なのに物が見えなくなる状態である。
アントン症状:皮質盲があるのに、見えないことを認めず見えているかのように振る舞う症状である。
視覚性失語:目で見た物の名前が出てこないが、触ったり聞いたりすれば言える症状である。
複雑幻視:人や動物などの具体的な形が、実際にはないのに見える症状である。
紡錘状回:側頭葉の下面にある脳回で、顔の認識などに関わる部位である。
統覚型視覚失認:形をまとまりとして知覚する段階が障害され、物の形の把握や模写が難しくなる症状である。