正答4
解説
正解は4です。
嚥下後に咽頭に食塊が残る(咽頭残留)場合、それを除去したり減らしたりする方法を問う問題です。
この問題は用いないものを選ぶので、○ が答え(残留除去に用いない方法)です。
【選択肢別解説】
1:× 用いられます。
前舌保持嚥下訓練は、舌の先を前歯で軽く保持したまま空嚥下をする訓練です。
咽頭後壁の前方への動きを強め、咽頭残留を減らすことを目的とします。
2:× 用いられます。
努力嚥下は、舌や咽頭の筋に力を入れて強く飲み込む方法で、舌根の後退を強めて喉頭蓋谷の残留を減らします。
3:× 用いられます。
頸部回旋は、麻痺側に首を回して健側の梨状陥凹に食塊を通し、残留を減らす方法です。
嚥下後に首を回して空嚥下し、残留を除去する使い方もあります。
4:○ 用いません。
息こらえ嚥下法は、嚥下の前に息を止めて声門を閉じ、嚥下中の誤嚥を防ぐ方法です。
嚥下後に咳をして喉頭に入りかけた食物を出しますが、咽頭残留を除去する方法ではありません。
5:× 用いられます。
複数回嚥下は、1口につき2回以上飲み込むことで咽頭に残った食塊を送り込む方法です。
【ポイント】
咽頭残留の除去には、複数回嚥下、交互嚥下(固形物とゼリーを交互に飲む)、頸部回旋、努力嚥下などを用います。
息こらえ嚥下法は「誤嚥防止」が目的と区別しましょう。
【用語】
咽頭残留:飲み込んだあとに食べ物が咽頭に残ってしまう状態である。
前舌保持嚥下訓練:舌の先を上下の前歯で軽くはさんだまま空嚥下をし、咽頭後壁の動きを強める訓練である。
努力嚥下:のどに力を入れて強く飲み込み、食べ物を押し流す嚥下法である。
頸部回旋:首を左右のどちらかに回して飲み込み、食べ物の通り道を変える方法である。
息こらえ嚥下法:飲み込む前に息を止めて声門を閉じ、誤嚥を防ぐ嚥下法である。
複数回嚥下:一口に対して、続けて何度も飲み込み、のどに残った食べ物を除く方法である。