正答1
解説
正解は1です。
難聴の原因となる疾患・遺伝子と、それに伴う病態の対応を問う問題です。
この問題は誤っている組み合わせを選ぶので、○ が答え(誤った組み合わせ)です。
【選択肢別解説】
1:○ 誤った組み合わせです。
GJB2遺伝子変異は日本人の先天性難聴で最も多い遺伝的原因ですが、ほとんどが難聴以外の症状を伴わない非症候群性難聴です。
多発奇形は伴いません。
2:× 正しい組み合わせです。
先天性風疹症候群では、感音難聴・先天性心疾患とともに白内障がみられます。
3:× 正しい組み合わせです。
トリーチャー・コリンズ症候群では、外耳道閉鎖や耳小骨奇形により伝音難聴が生じます。
4:× 正しい組み合わせです。
ペンドレッド症候群では、前庭水管拡大などの内耳奇形と甲状腺腫を伴います。
5:× 正しい組み合わせです。
細菌性髄膜炎のあとには、内耳の炎症に続いて蝸牛が骨で埋まる蝸牛骨化が起こることがあります。
【ポイント】
髄膜炎後の難聴では蝸牛骨化が進む前に人工内耳の手術を検討します。
GJB2変異による難聴は内耳の奇形がないことが多く、人工内耳の効果が得られやすいとされます。
【用語】
GJB2遺伝子変異:先天性の感音難聴の原因として頻度の高い遺伝子の変異で、難聴以外の異常は通常ない。
先天性風疹症候群:妊娠中の母親の風疹感染により、胎児に難聴、白内障、心疾患などが生じる病態である。
トリーチャー・コリンズ症候群:顔面の骨や耳の発生異常により、特徴的な顔つきや難聴がみられる先天性の疾患である。
ペンドレッド症候群:感音難聴と甲状腺腫を伴い、内耳の前庭水管の拡大がみられる遺伝性の疾患である。
蝸牛骨化:髄膜炎などの後に蝸牛の内部が骨に置き換わる病態で、人工内耳の手術に影響する。