正解を2つ選んでください。
正答3・4
解説
正解は3と4です。
中等度の加齢性難聴の高齢者に対する初診時の対応を問う問題です。
両耳とも60dB程度で、最高語音明瞭度が60%という条件から、補聴器の対象となる中等度の難聴と考えられます。
【選択肢別解説】
1:× 高齢になってから難聴になった人の多くは、手話を習得していません。
手話通訳を手配しても、コミュニケーション手段として使えません。
2:× 平均聴力60dBは、人工内耳の適応基準に当てはまりません。
まず補聴器の装用を検討する段階です。
3:○ 初診時には、問診や説明の内容を確実に伝えることが大切です。
筆談用具を用意すれば、聞き取りにくい情報も文字で正確に伝えられます。
4:○ 補聴器や助聴器などの補聴手段を用意すると、初診時の会話が聞き取りやすくなります。
補聴器の効果を体験してもらう機会にもなります。
5:× 聴覚障害の身体障害者手帳は、両耳の聴力レベルが70dB以上、または両耳の最高語音明瞭度が50%以下などが基準です。
この患者は基準に当てはまらないため、取得を勧めるのは適切ではありません。
【ポイント】
聴覚障害の身体障害者手帳は、両耳70dB以上で6級、両耳とも最高語音明瞭度50%以下で4級です。
高齢の難聴者には、文字による情報保障と補聴手段の提供を組み合わせて対応します。
【用語】
加齢性難聴:加齢に伴い、両耳に生じる高音域から低下する感音難聴である。
最高語音明瞭度:語音聴力検査で、音を大きくしたときに得られる、最も高い聞き取りの割合である。
人工内耳:内耳に電極を埋め込み、聴神経を直接刺激して音を感じさせる装置である。
身体障害者手帳:身体に障害のある人に交付され、福祉サービスを受ける際に提示する手帳である。