正答1
解説
正解は1です。
食道発声は、食道に取り込んだ空気を逆流させ、食道入口部の粘膜を振動させて声を出す方法です。
喉頭全摘後の代用音声の一つです。
【選択肢別解説】
1:○ [h]は呼気が声門で摩擦して生じる音です。
食道発声では声門がなく、使える空気の量も少ないため、[h]を作るのは困難です。
2:× 食道発声でも、訓練によってある程度の抑揚をつけられます。
声の高さの幅は狭いものの、抑揚がまったくつけられないわけではありません。
3:× 食道発声では気管孔を塞ぐ必要はありません。
気管孔を指で塞いで発声するのは、気管食道シャント発声です。
4:× 食道発声は電気式人工喉頭に比べて習得が難しい方法です。
空気を食道に取り込む練習に時間がかかり、習得できない人もいます。
5:× 空気を取り込む条件の記述が誤りです。
注入法では口腔内の圧を高めて空気を食道に押し込みます。
吸引法では胸郭を広げて食道内を陰圧にし、空気を吸い込みます。
【ポイント】
代用音声には、食道発声、電気式人工喉頭、気管食道シャント発声があります。
シャント発声は肺の呼気を使うため、発話の長さや声量で優れています。
【用語】
食道発声:食道に空気を取り込んで逆流させ、食道入口部を振動させて声を出す方法である。
電気式人工喉頭:振動を首などにあてて音源とし、口の動きで言葉にする発声の補助器具である。
気管孔:喉頭全摘後に、頸部の前面にあけられた呼吸のための孔である。
気管食道シャント発声:気管と食道の間に作った通路から肺の呼気を食道へ送り、食道入口部の粘膜を振動させる発声法である。
注入法:口腔内の圧を高めて、空気を食道へ押し込む食道発声の空気の取り込み方である。