正答2
解説
正解は2です。
この問題は誤っているものを選ぶので、○ が答え(誤った記述)です。
人工内耳は、音を電気信号に変え、蝸牛内に入れた電極から聴神経を直接刺激する人工臓器です。
【選択肢別解説】
1:× 正しい記述です。
人工内耳は働かなくなった有毛細胞の代わりに、蝸牛に挿入した電極で聴神経(ラセン神経節)を直接電気刺激します。
2:○ 誤った記述です。
人工内耳の装用閾値は、残存聴力ではなく、電気刺激のレベルを設定するマッピングによって決まります。
そのため、重度難聴であっても、装用閾値は会話音を聞き取れる程度まで改善できます。
3:× 正しい記述です。
マイクで拾った音声は、耳にかける体外部のスピーチプロセッサで電気信号のパターンにコード化され、体内部に送られます。
4:× 正しい記述です。
人工内耳の音は自然な音とは異なるため、術後に聞き取りのリハビリテーションと定期的なマッピングが必要です。
5:× 正しい記述です。
装用後の語音明瞭度は、失聴期間の長さや年齢などによって大きく異なり、0〜100%と個人差があります。
【ポイント】
補聴器の装用閾値は残存聴力に左右されますが、人工内耳は残存聴力に左右されにくい点が大きな違いです。
そのため、補聴器で効果が得られない重度難聴が人工内耳の適応になります。
【用語】
人工内耳:内耳に電極を埋め込み、聴神経を電気で直接刺激して聴覚を補う装置である。
装用閾値:補聴器や人工内耳を装用したときに聞こえる、最も小さい音の大きさである。
語音明瞭度:聞こえた語音を、正しく聞き取れた割合を示す指標である。
コード化:入力された音声を、電気刺激の信号の形に変換することを指す。
マッピング:人工内耳の各電極の電気刺激のレベルを、装用者に合わせて調整する作業である。