正答1
解説
正解は1です。
この問題は右反回神経麻痺の原因とならないものを選ぶので、○ が答えです。
左右の反回神経の走行の違いを問う問題です。
【選択肢別解説】
1:○ 原因となりません。
大動脈弓の下をくぐって反転するのは左の反回神経です。
右の反回神経は右鎖骨下動脈で反転するため、弓部大動脈瘤では主に左反回神経麻痺が起こります。
2:× 原因となります。
肺癌が縦隔や肺尖部に及ぶと、右反回神経を圧迫・浸潤することがあります。
3:× 原因となります。
食道癌は気管と食道の間を上行する反回神経に浸潤しやすく、左右どちらの麻痺も起こり得ます。
4:× 原因となります。
甲状腺癌は甲状腺の背側を走る反回神経に浸潤しやすい腫瘍です。
5:× 原因となります。
頸部のリンパ節転移が反回神経の走行部に及ぶと、麻痺の原因になります。
【ポイント】
左反回神経は大動脈弓、右反回神経は右鎖骨下動脈で反転します。
左のほうが走行が長いため、反回神経麻痺は左に多くみられます。
【用語】
反回神経:迷走神経の枝で喉頭の筋の大部分を支配し、麻痺すると声がかすれる。
反回神経麻痺:反回神経の働きが失われた状態で、声帯が動かなくなり嗄声や誤嚥を生じる。
弓部大動脈瘤:大動脈弓の部分が瘤状にふくらむ病気で、近くを通る神経を圧迫することがある。
甲状腺癌:甲状腺にできる悪性腫瘍で、周囲の反回神経に広がることがある。