正答5
解説
正解は5です。
顔面裂は、胎生期に顔面の突起が癒合しないことで生じる顔面の裂です。
頬骨や下顎骨の形成不全をきたす疾患の一部は、顔面裂の一種として分類されます。
【選択肢別解説】
1:× メビウス症候群は、外転神経と顔面神経の先天的な麻痺を主徴とする疾患で、顔面裂ではありません。
2:× クルーゾン症候群は、頭蓋縫合の早期癒合による頭蓋顔面の形成異常で、顔面裂ではありません。
3:× ポーランド症候群は、片側の大胸筋の欠損と同側の手指の合指症などを伴う疾患です。
4:× ピエール・ロバン症候群は、小下顎症、舌根沈下、気道閉塞を主徴とし、口蓋裂を伴うことがあります。
顔面裂の一種とは考えられていません。
5:○ トリーチャー・コリンズ症候群は、下顎顔面異骨症とも呼ばれます。
頬骨や下顎の低形成、下眼瞼の欠損がみられ、顔面裂の一種(テシエ分類の6〜8番裂)と考えられています。
【ポイント】
トリーチャー・コリンズ症候群では外耳や中耳の奇形による伝音難聴を伴うことが多く、言語聴覚士が関わります。
小下顎による気道や摂食の問題にも注意が必要です。
【用語】
顔面裂:胎生期に顔面の突起が正しく癒合せず、顔面に裂け目が残る先天異常である。
トリーチャー・コリンズ症候群:頬骨や下顎の低形成、外耳の奇形などを示す先天性の症候群である。
ピエール・ロバン症候群:小さな下顎と舌の後退により気道が狭くなる先天性の症候群である。
メビウス症候群:顔面神経や外転神経の先天的な麻痺により、表情の動きや眼球運動が障害される病気である。
クルーゾン症候群:頭蓋骨の縫合が早く閉じるために顔面や頭蓋の形に異常が出る先天性の症候群である。