「体調はいかがですか?」という質問に対して「そうですか。色々ありますけど、なんでもいいわけですから、それでしたら他の人でも大丈夫です」と答えた。
想定される失語症の症状はどれか。
2つ選んでください
正解を2つ選んでください。
正答3・4
解説
正解は3と4です。
患者は質問に対して、実在する語を使って文の形を保って話しています。
しかし体調についての答えになっておらず、全体として意味が通じません。
これは質問の意味が理解できていないことと、意味性ジャルゴンを示しています。
【選択肢別解説】
1:× 語性錯語は、言おうとした語が別の実在語に置き換わる誤り(例:「時計」を「めがね」)です。
この発話では、特定の語が別の語に置き換わった誤りとしてはとらえられません。
2:× 統語の理解障害は、語順や助詞を手がかりに文の構造を理解できない障害です。
「体調はいかがですか」は単純な構造の質問で、ここで問題になっているのは語の意味の理解です。
3:○ 語の意味理解障害が想定されます。
「体調」という語の意味が理解できず、質問と関係のない応答になっています。
4:○ 意味性ジャルゴンが想定されます。
実在語で文法的に話しているのに、内容が空虚で意味が伝わらない発話です。
5:× 新造語ジャルゴンは、意味の分からない新造語が多く混じる発話です。
この発話の語はすべて実在する語なので該当しません。
【ポイント】
ジャルゴンには、新造語ジャルゴン、意味性ジャルゴン、音韻性ジャルゴンなどがあり、流暢型の失語でみられます。
ウェルニッケ失語では、聴覚的理解の障害とともに出現します。
【用語】
語性錯語:目標とする語が、別の実在する語に置き換わってしまう発話の症状である。
意味性ジャルゴン:実在する語を使って流暢に話すが、内容が意味をなさない発話である。
新造語ジャルゴン:意味をなさない新しくつくられた語が多く混じる、流暢な発話である。
統語:語を一定の規則に従って並べ、文をつくる文法的な仕組みである。