正解を3つ選んでください。
正答1・2・5
解説
正解は1と2と5です。
音の持続時間と、音の大きさ(ラウドネス)や聞こえ方の関係を問う問題です。
聴覚には、短い時間の音のエネルギーを積み重ねて感じる時間的加算の性質があります。
【選択肢別解説】
1:○ 短い音のラウドネスは持続時間に依存して変化します。
およそ200ミリ秒より短い音は、短くなるほど小さく聞こえます。
2:○ 持続時間が一定の長さを超えると、それ以上長くしてもラウドネスは変わりません。
時間的加算が働くのは、およそ200ミリ秒までの範囲です。
3:× 短い音で持続時間を短くすると、絶対閾は低下ではなく上昇します。
聞こえるためには、短くなった時間を補う大きな音圧が必要になるためです。
4:× 短い音の音色は持続時間に依存します。
持続時間が短くなると周波数成分が広がり、音の高さや音色がはっきりしなくなります。
5:○ 純音の数周期分だけを取り出した音は、クリック音として知覚されます。
極端に短い音は周波数成分が広い範囲に広がり、音の高さを感じにくくなるためです。
【ポイント】
時間的加算(時間積分)は約200ミリ秒までと覚えます。
聴性脳幹反応(ABR)の刺激に使うクリック音が、短く広い周波数成分をもつ音の代表です。
【用語】
ラウドネス:音の大きさに関する感覚的な量で、音の物理的な強さとは区別される。
絶対閾:ほかに何も音がない状態で、音が聞こえる最小の強さを指す。
クリック音:極めて短い時間だけ続き、広い周波数成分を含む音である。
音色:同じ高さ、同じ大きさの音でも、音の種類を区別する知覚的な性質である。
時間的加算:短い音のエネルギーを時間的に足し合わせて感じる聴覚の性質で、一定の長さまで働く。