正答2
解説
正解は2です。
脳梁は左右の大脳半球を結ぶ線維の束です。
損傷すると左右半球間の情報のやり取りが途切れ、離断症候群が生じます。
【選択肢別解説】
1:× 健忘は、海馬や視床、乳頭体など記憶の回路の損傷で生じます。
脳梁損傷の代表的な症候ではありません。
2:○ 拮抗失行は、右手で行おうとする動作を左手が妨げたり逆の動作をしたりする症状です。
脳梁損傷による半球間の離断で生じる、代表的な脳梁症候です。
3:× 把握反射は、手のひらに触れたものを握ってしまう原始反射です。
前頭葉内側面(補足運動野周辺)の損傷で出現します。
4:× 観念性失行は、道具を使う一連の動作がうまくできなくなる失行です。
主に左半球の頭頂葉の損傷で生じます。
5:× 肢節運動失行は、手指の細かい動作がぎこちなくなる失行です。
中心溝周辺(中心前回・中心後回)の損傷で生じます。
【ポイント】
脳梁損傷では、拮抗失行のほか、左手の失行、左手の失書、左手の触覚性呼称障害などがみられます。
【用語】
脳梁:左右の大脳半球を結び、情報を伝え合う太い神経線維の束である。
離断症候群:脳の離れた領域を結ぶ神経線維が損傷され、その間の情報伝達が途絶えて起こる症状である。
拮抗失行:一方の手の意図した動作を、もう一方の手が妨げたり逆の動作をしたりする症状である。
把握反射:手のひらに触れたものを無意識に握りしめてしまう原始反射で、前頭葉の病変でみられる。
観念性失行:道具の使い方の概念が障害され、物品を使う一連の動作の順序や使い方を誤る失行である。
肢節運動失行:麻痺がないのに、手指の細かな動きがぎこちなく拙劣になる失行である。