43歳の男性。
右下肢の疼痛と脱力を主訴として来院した。
3週前に重量物を挙上した際に、いわゆるぎっくり腰になった。
右下腿遠位外側から足背に感覚障害を認める。
この患者にみられる所見はどれか。
正答3
解説
正解は3です。
重量物の挙上をきっかけに、右下肢の痛みと下腿外側から足背の感覚障害が出た症例です。
下腿遠位外側から足背はL5神経根の感覚支配領域であり、L4/5椎間板ヘルニアなどによるL5神経根障害が考えられます。
【選択肢別解説】
1:× スパーリングテストは、頸部を患側に傾けて後屈させ、頭部を圧迫して上肢への放散痛を誘発する検査です。
頸椎の神経根障害を調べるもので、腰部の病変では陽性になりません。
2:× 膝伸展筋力の低下は、大腿四頭筋を支配するL3〜L4神経根の障害でみられます。
L5神経根障害の所見ではありません。
3:○ 長母趾伸筋は、L5神経根の支配を受けます。
L5神経根障害では母趾の伸展(背屈)の筋力が低下し、本症例の感覚障害の分布とも一致します。
4:× 膝蓋腱反射の低下は、L4神経根の障害でみられます。
L5神経根障害では、膝蓋腱反射もアキレス腱反射も通常は保たれます。
【ポイント】
腰の神経根障害は、「L4=下腿内側の感覚・膝伸展・膝蓋腱反射」「L5=下腿外側から足背の感覚・母趾伸展」「S1=足底・足外側の感覚・足関節底屈・アキレス腱反射」と覚えます。