45歳の男性。
高所からの転落で頸髄損傷を受傷した。
職業はパソコン操作によるデスクワークだが、自家用車での通勤が必要である。
改造自動車を用いた運転が可能な損傷レベルはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
頸髄損傷では、残存する最下位の髄節によって可能な動作がおおよそ決まります。
自動車の運転には、車いすから運転席への移乗、車いすの積み込み、手動装置の操作などが必要です。
【選択肢別解説】
1:× 第4頸髄節残存では、横隔膜は働きますが上肢はほとんど動かせません。
日常生活の大部分に介助が必要で、自動車の運転はできません。
2:× 第5頸髄節残存では、三角筋や上腕二頭筋が働き肩と肘の屈曲は可能ですが、手関節を背屈できません。
移乗や運転操作は困難です。
3:× 第6頸髄節残存では、手関節の背屈が可能になり、条件がよければ一部で運転できることもあります。
しかし肘を伸ばせないため移乗や車いすの積み込みが難しく、実用的な運転は困難とされます。
4:○ 第7頸髄節残存で、改造自動車を用いた運転が可能になります。
上腕三頭筋が働いて肘を伸ばせるため、プッシュアップによる移乗や車いすの積み込みを自力で行いやすくなります。
手でアクセルとブレーキを操作する装置などを付けた改造自動車を運転できます。
【ポイント】
頸髄損傷の残存髄節と機能は、C4は呼吸、C5は肘屈曲、C6は手関節背屈、C7は肘伸展、C8は手指屈曲と覚えます。
C7残存では車いす生活でのADLがほぼ自立します。