正答2
解説
正解は2です。
羽ばたき振戦は、上肢を前に伸ばして手関節を背屈させた姿勢を保たせると、手が鳥の羽ばたきのようにがくがくと落ちる不随意運動です。
姿勢を保つ筋の緊張が瞬間的に抜けることで起こり、代謝性脳症の代表的な徴候です。
【選択肢別解説】
1:× 神経症では羽ばたき振戦はみられません。
神経症は心理的な要因による疾患で、代謝性の脳障害を伴いません。
2:○ 肝性脳症で羽ばたき振戦がみられます。
肝機能の低下でアンモニアなどの有害物質が処理されずに脳に作用し、姿勢保持の障害が起こるためです。
3:× 低カルシウム血症でみられるのは羽ばたき振戦ではなくテタニーです。
神経・筋の興奮性が高まり、トルソー徴候やクボステック徴候が陽性になります。
4:× 甲状腺機能亢進症でみられるのは羽ばたき振戦ではなく、手指の細かいふるえです。
交感神経の緊張が高まるためです。
【ポイント】
羽ばたき振戦は、肝性脳症のほか、尿毒症や二酸化炭素の蓄積(CO2ナルコーシス)でもみられます。
肝性脳症では血中アンモニア濃度の上昇が重要な検査所見です。