20歳の男性。
高所作業中に転落し腹部を強打して救急搬送された。
到着時血圧 68/48 mmHg、脈拍数 122 拍/分、CT で腹腔内に大量の出血がみられた。
考えられるのはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
ショックは、全身の組織に十分な血液が届かなくなった状態で、原因によって4つに分類されます。
この患者は腹部を強打し、CTで腹腔内に大量の出血がみられ、血圧低下と頻脈を示しています。
ショック指数(心拍数÷収縮期血圧)は122÷68で約1.8となり、大量の出血が推定されます。
【選択肢別解説】
1:× 心原性ショックは考えにくいです。
心原性ショックは心筋梗塞などで心臓のポンプ機能が低下して起こり、この患者の原因は出血です。
2:× 血液分布異常性ショックは考えにくいです。
敗血症やアナフィラキシー、脊髄損傷などで血管が広がって起こるもので、出血によるものではありません。
3:× 閉塞性ショックは考えにくいです。
緊張性気胸や心タンポナーデ、肺塞栓症などで血液の流れが物理的に妨げられて起こるものです。
4:○ 循環血液量減少性ショックが考えられます。
腹腔内への大量出血で循環血液量が減り、血圧低下と代償的な頻脈が起きています。
【ポイント】
出血性ショックの初期には、頻脈、皮膚の蒼白・冷汗、脈が弱いなどの所見がみられます。
ショック指数が1.0なら約1 L、2.0なら約2 Lの出血が目安とされます。