35 歳の男性。
ラグビーでタックルを右側から受け右膝痛を自覚したため、すぐに来所した。
右膝内側に皮下出血がみられ、膝関節の不安感を訴えている。
考えられない損傷靱帯はどれか。
正答2
解説
正解は2です。
この問題は考えられないものを選ぶので、○ が答え(損傷が考えられない靱帯)です。
右側(膝の外側)からタックルを受けると、右膝には外反力(膝を内側へ折る力)がかかります。
膝内側の皮下出血と不安感も、内側が引き伸ばされた損傷を示しています。
【選択肢別解説】
1:× 前十字靱帯(ACL)は考えられる靱帯です。
強い外反力に回旋が加わると、内側側副靱帯に続いて前十字靱帯も断裂します。
2:○ 外側側副靱帯(LCL)は考えられない靱帯です。
外側側副靱帯は内反力(膝を外側へ折る力)で引き伸ばされて損傷します。
外側からの外反力では外側は圧迫されるため、損傷しにくい靱帯です。
3:× 内側側副靱帯(MCL)は考えられる靱帯です。
外反力で膝の内側が引き伸ばされるため、最も損傷しやすい靱帯です。
膝内側の皮下出血とも一致します。
4:× 後十字靱帯(PCL)は考えられる靱帯です。
強い外反力が加わると、内側側副靱帯や前十字靱帯とともに後十字靱帯まで損傷が及ぶことがあります。
【ポイント】
外反力では内側側副靱帯、前十字靱帯、内側半月板が同時に損傷することがあり、これを不幸の三徴と呼びます。
外力の方向から、引き伸ばされる側の靱帯を考えるのが基本です。