3 歳の男児。
歩容異常を祖母に指摘されたため来所した。
両下腿の内反変形がみられた。
医科で画像検査を行い、両側ともに FTA は 186 度、脛骨近位端内側に嘴様変形がみられた。
外傷の既往や明らかな感染徴候はない。
考えられるのはどれか。
正答1
解説
正解は1です。
3歳の男児で両下腿が内反(O脚)し、大腿脛骨角(FTA)は186度と大きくなっています。
脛骨近位端の内側に嘴(くちばし)様の変形があり、外傷や感染はありません。
生理的なO脚は2歳ごろまでに改善するため、3歳での強い内反と骨の変形は病的なものと考えます。
【選択肢別解説】
1:○ ブラント病が考えられます。
脛骨近位骨端の内側の発育障害で、内側だけ成長が遅れるため脛骨が内反します。
単純エックス線写真で脛骨近位内側の嘴状変形がみられるのが特徴です。
2:× マルファン症候群は、結合組織の異常による遺伝性疾患です。
高身長、くも状指、水晶体偏位、大動脈解離などが特徴で、脛骨近位内側の嘴状変形はみられません。
3:× ペレグリーニ・スティーダ病は、内側側副靱帯損傷の後に大腿骨内側上顆付近に異所性骨化が生じるものです。
外傷の既往のない3歳児の下腿内反とは関係しません。
4:× シンディングラーセン・ヨハンソン病は、膝蓋骨下極の骨端症です。
ジャンプ動作の多い10〜12歳ごろの小児に多く、下腿の内反変形は起こりません。
【ポイント】
FTAは成人の正常で約176度で、数値が大きいほど内反(O脚)が強いことを示します。
ブラント病は脛骨近位内側の骨端症で、嘴状変形がキーワードです。