18歳の男子。
バイクで転倒し左側胸部を強打した。
意識は清明。
左側胸部に著明な疼痛があり、呼吸困難を訴えている。
胸部単純エックス線検査で左第4・5肋骨骨折と左肺完全虚脱がみられた。
まず行うべき治療はどれか。
正答4
解説
正解は4です。
この男性は、左肋骨骨折に加えて左肺の完全虚脱がみられ、呼吸困難を訴えています。
肋骨の骨折端が肺を傷つけて外傷性気胸を起こしたと考えられます。
まず胸腔内の空気を抜いて肺を再び膨らませ、呼吸状態を改善することが最優先です。
【選択肢別解説】
1:× 外固定はまず行う治療ではありません。
肋骨骨折の疼痛緩和にバストバンドなどを使うことはありますが、肺の虚脱を改善することはできません。
2:× 開胸手術はまず行う治療ではありません。
大量の血胸が続く場合や空気の漏れが止まらない場合などに検討されます。
3:× 気管内挿管はまず行う治療ではありません。
意識は清明で気道は保たれており、呼吸困難の原因である気胸の解除が先です。
4:○ 胸腔ドレナージをまず行います。
胸腔内にチューブを入れて空気を持続的に排出し、虚脱した肺を再膨張させます。
【ポイント】
外傷性気胸では、陽圧換気で緊張性気胸に進むおそれがあるため、気管内挿管の前に胸腔ドレナージが必要になることがあります。
多発肋骨骨折で胸壁が吸気時にへこむフレイルチェストも、呼吸不全の原因として重要です。