Fさん(72歳、女性、要介護2)は、中等度の認知症(dementia)があり、自宅で夫と生活している。
ある日、訪問介護員(ホームヘルパー)が訪問すると、夫が散乱したコーヒー豆を片づけていた。
Fさんは、「わからなくなっちゃった」と言っていた。
訪問介護員(ホームヘルパー)が夫に事情を聞くと、「今も日課でコーヒーを豆から挽いて入れてくれるんだが、最近は失敗することが多くなって、失敗すると自信を失ってしまうしね。でも、毎朝、『コーヒーを入れなくちゃ』と言うんだ」と寂しそうに話した。
訪問介護員(ホームヘルパー)の夫への助言として、最も適切なものを1つ選びなさい。
正答1
解説
正解は1です。
この問題は、認知症の人の役割や日課を継続するための支援を問うています。
Fさんは今も「毎朝、『コーヒーを入れなくちゃ』と言う」ほど、コーヒーを入れることを大切な日課にしています。
一方で、「失敗すると自信を失ってしまう」ことが課題です。
本人の役割を奪わず、失敗しないよう支える方法を夫に助言することが求められます。
【選択肢別解説】
1:○ 夫がそばで一緒に行えば、手順に迷ったときに手助けでき、失敗を防げます。
Fさんは日課と役割を続けられ、自信も保てます。
2:× 喫茶店に行くことは楽しみにはなりますが、Fさんが自分でコーヒーを入れる日課の継続にはつながりません。
3:× 買ってきたコーヒーを飲むと、Fさんがコーヒーを入れる役割がなくなってしまいます。
4:× ホームヘルパーが教わっても、毎朝の日課を支えることにはなりません。
夫への助言としても適切ではありません。
5:× 新しい機械は操作を覚え直す必要があり、認知症のFさんには負担が大きくなります。
慣れた手順を続けられなくなります。
【ポイント】
認知症の人の支援では、できなくなったことを代わりに行うのではなく、できる部分を活かして役割を継続できるよう支えます。
家族への助言でも、本人の意欲や生活歴を活かす視点が大切です。