Eさん(70歳、女性、要介護1)は、夫、長男と共に農業をしていた。
半年前に脳梗塞(cerebral infarction)で左片麻痺になった。
現在は介護老人保健施設に入所し、リハビリテーションに取り組んでいる。
介護福祉職が居室を訪れたとき、Eさんが、「料理は苦手なの」「そろそろ夏野菜の収穫の時期ね。収穫は楽しいし、採れたての野菜を近所に配るとみんな喜ぶのよ」と言った。
その後、「夫には家事に専念しなさいと言われているから…」とうつむいて言った。
介護福祉職は介護福祉職間のカンファレンス(conference)でEさんの思いを共有した。
Eさんの思いとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
正答1
解説
正解は1です。
この問題は、利用者の言葉から本人の思いを読み取る力を問うています。
Eさんは「料理は苦手なの」と言う一方で、「収穫は楽しいし、採れたての野菜を近所に配るとみんな喜ぶのよ」と、農業について生き生きと話しています。
その後の「夫には家事に専念しなさいと言われているから…」とうつむく様子から、本当は農業を続けたいのに遠慮していることがうかがえます。
【選択肢別解説】
1:○ 収穫の楽しさや野菜を配る喜びを語っていることから、農業に関わっていきたいという思いが読み取れます。
2:× 家事に専念するのは夫の考えです。
Eさんはうつむいて話しており、本人の望みとは考えにくいです。
3:× 後継者の育成について話した内容は事例にありません。
根拠のない解釈です。
4:× 家でのんびりしたいという発言はありません。
Eさんは農業への意欲を語っています。
5:× Eさんは「料理は苦手」と言っていますが、料理の自信をつけたいとは話していません。
【ポイント】
本人の思いを読み取るときは、楽しそうに語った内容と、表情や態度の変化の両方に注目します。
言葉の表面だけでなく、本人の本当の願いを捉えることが介護過程の出発点です。