認知症(dementia)の原因疾患を鑑別するときに、慢性硬膜下血腫(chronic subdural hematoma)の診断に有用な検査として、最も適切なものを1つ選びなさい。
正答3
解説
正解は3です。
慢性硬膜下血腫は、頭を打った後、数週間から数か月かけて硬膜の下に血液がたまる病気です。
認知機能の低下や歩行障害が現れますが、手術で血腫を取り除けば症状が改善するため、「治る認知症」の一つとされています。
【選択肢別解説】
1:× 血液検査は、甲状腺機能低下症やビタミン欠乏症など、ほかの「治る認知症」の鑑別に役立ちます。
しかし、慢性硬膜下血腫の診断には有用ではありません。
2:× 脳血流検査は、脳のどの部位の血流が低下しているかを調べる検査です。
アルツハイマー型認知症などの診断の補助に用いられますが、血腫の診断には適しません。
3:○ 頭部CT検査では、頭蓋骨の内側にたまった血腫が三日月状の影として映ります。
短時間で血腫の有無や大きさがわかるため、診断に最も有用です。
4:× 脳波検査は、てんかんや意識障害の評価に用いられます。
血腫の診断には適しません。
5:× 認知機能検査は、認知機能の低下の程度を調べるものです。
原因が血腫かどうかは判別できません。
【ポイント】
「治る認知症」には、慢性硬膜下血腫、正常圧水頭症、甲状腺機能低下症などがあります。
慢性硬膜下血腫と正常圧水頭症は、頭部CTやMRIで診断します。