〔事例〕
Cさん(83歳、女性)は、一人暮らしで、近所に買い物に行く以外はテレビを見て過ごしている。
近県に息子がいるが、仕事が忙しく、会いに来ることはあまりなかった。
ある日、息子が久しぶりに訪問すると、部屋の中がごみや衣類などで散らかっていた。
病院を受診するとCさんはアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)と診断され、要介護1と認定された。
Cさんは、時々、電気湯沸しポットの使い方がわからなくなって湯が出せなかったり、お茶を入れる順番がわからずに混乱する様子が見られた。
心配した息子は、介護保険サービスを利用することにした。
後日、介護支援専門員(ケアマネジャー)が訪問し、介護保険サービスの利用についてCさんや息子と話し合った。
週2回、訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用することになり、介護支援専門員(ケアマネジャー)は、「自宅で、衛生的な生活ができる」をケアプランの長期目標とした。
Cさんの家に訪問介護員(ホームヘルパー)が通い始めて数か月が経過した頃、Cさんの息子から訪問介護員(ホームヘルパー)に以下の希望が挙げられた。
介護保険で対応可能な支援として、適切なものを1つ選びなさい。
正答2
解説
正解は2です。
介護保険の訪問介護(生活援助)として行える支援の範囲を問う問題です。
訪問介護の生活援助は、利用者本人の日常生活を支えるために必要な家事に限られます。
本人以外のための行為、日常の家事の範囲を超える行為、本人の不在時の行為は対象になりません。
【選択肢別解説】
1:× Cさんも息子も出かけている間に洗濯物を取り込むことは、対象になりません。
利用者本人の不在中に居宅で家事だけを行うことは、訪問介護として認められていないためです。
2:○ 処方薬を薬局で受け取ることは、介護保険で対応できます。
利用者本人の生活に必要な「薬の受け取り」として、生活援助に含まれます。
3:× 地域のお祭りに一緒に行くことは、対象になりません。
趣味や娯楽のための外出の付き添いは、日常生活の援助の範囲を超えています。
4:× 部屋の壁紙の張り替えは、対象になりません。
日常的な家事の範囲を超える行為です。
5:× 訪ねて来た親戚にお茶を入れることは、対象になりません。
利用者本人ではなく来客のための行為だからです。
【ポイント】
生活援助の内容は、掃除、洗濯、調理、買い物、薬の受け取り、衣類の整理などです。
対象外の支援が求められたときは、介護保険外のサービスや地域の支援を紹介します。