Lさん(83歳、女性、要介護1)は、アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)である。
一人暮らしで、週2回、訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用している。
ある日、訪問介護員(ホームヘルパー)が訪問すると、息子が来ていて、「最近、母が年金の引き出しや、水道代の支払いを忘れるようだ。日常生活自立支援事業というものがあると聞いたことがあるが、どのような制度なのか」と質問があった。
訪問介護員(ホームヘルパー)の説明として、最も適切なものを1つ選びなさい。
「申込みをしたい場合は、家庭裁判所が受付窓口です」 「年金の振込口座を、息子さん名義の口座に変更することができます」 「Lさんが契約内容を理解できない場合は、息子さんが契約できます」 「生活支援員が、水道代の支払いをLさんの代わりに行うことができます」 「利用後に苦情がある場合は、国民健康保険団体連合会が受付窓口です」 購入状況を確認しています… 正答 4
解説 正解は4です。
日常生活自立支援事業は、認知症や知的障害、精神障害などで判断能力が不十分な人が、地域で自立した生活を送れるよう支援する事業です。
福祉サービスの利用援助、日常的な金銭管理、書類等の預かりなどを行います。
実施主体は都道府県・指定都市社会福祉協議会で、窓口は市町村社会福祉協議会です。
【選択肢別解説】
1:× 申込みの窓口は、市町村の社会福祉協議会です。
家庭裁判所は、成年後見制度の申立てを受け付ける機関です。
2:× この事業は、本人名義の口座の管理を手伝うものです。
年金の振込口座を息子名義の口座に変えることはできません。
3:× この事業は、本人が社会福祉協議会と契約して利用します。
本人に契約内容を理解する能力があることが必要で、息子が代わりに契約することはできません。
4:○ 生活支援員は、日常的な金銭管理として、公共料金の支払いなどをLさんに代わって行うことができます。
水道代の支払いを忘れるというLさんの困りごとに対応できます。
5:× この事業に関する苦情は、都道府県社会福祉協議会に置かれた運営適正化委員会が受け付けます。
国民健康保険団体連合会は、介護保険サービスの苦情を受け付ける機関です。
【ポイント】
日常生活自立支援事業は「社会福祉協議会」「本人との契約」「生活支援員」「日常的な金銭管理」がキーワードです。
契約能力がない人の財産管理は、成年後見制度で対応します。