幼稚園児のJさん(6歳、男性)には、広汎性発達障害(pervasive developmental disorder)がある。
砂場で砂だんごを作り、きれいに並べることが好きで、毎日、一人で砂だんごを作り続けている。
ある日、園児が帰宅した後に、担任が台風に備えて砂場に青いシートをかけておいた。
翌朝、登園したJさんが、いつものように砂場に行くと、青いシートがかかっていた。
Jさんはパニックになり、その場で泣き続け、なかなか落ち着くことができなかった。
担任は、Jさんにどのように対応すればよかったのか、最も適切なものを1つ選びなさい。
正答2
解説
正解は2です。
広汎性発達障害(自閉スペクトラム症)のある子どもへの、予定変更の伝え方を問う事例問題です。
Jさんは「毎日、一人で砂だんごを作り続けている」ため、いつもの砂場に青いシートがかかっていたという予想外の変化でパニックになりました。
【選択肢別解説】
1:× 「台風が来る」と伝えるだけでは、砂場が使えなくなることまでは伝わりません。
Jさんが自分の行動とつなげて理解するのは難しいと考えられます。
2:○ 前日に、台風という理由と「砂場は使えない」という具体的な変化をあわせて伝えています。
変化を事前に知らせておくことで、Jさんは心の準備ができ、パニックを防ぎやすくなります。
3:× 「おだんご屋さんは閉店」という言い方は、たとえを使った表現です。
言葉を字義どおりに受け取りやすい特性があるため、砂場が使えないことが伝わりにくくなります。
4:× その場で伝えても、すでに予想外の変化に直面しています。
パニックを予防するには、事前に知らせることが必要です。
5:× その場で伝えるうえに、たとえを使った表現でもあります。
事前予告と具体的な表現の両方が欠けています。
【ポイント】
自閉スペクトラム症のある人には、予定の変更を前もって、短く具体的な言葉で伝えることが基本です。
絵カードや写真など、目で見て分かる手がかりを添えるとさらに伝わりやすくなります。