Bさん(74歳、女性)は、地方で一人暮らしをしている。
持病はなく、認知機能の異常もない。
ダンスサークルに通い、近所との付き合いも良好で、今の暮らしに満足している。
最近、白髪が増え、友人との死別もあり、年をとったと感じている。
ある日、一人息子(50歳、未婚)から、東京で一緒に住むことを提案された。
Bさんは、「ここには知り合いがいるが、東京には誰もいない。ここが一番いい」と言った。
すると息子は、Bさんに、「年をとると頑固になる。あと数年したら認知症(dementia)になるかもしれないので、自分と一緒に暮らすべきだ」と言った。
次のうち、Bさんに関する記述として、最も適切なものを1つ選びなさい。
正答5
解説
正解は5です。
Bさんは今の地域で満足して暮らしており、息子からの同居の提案に「ここには知り合いがいるが、東京には誰もいない。ここが一番いい」と答えています。
この発言からBさんの気持ちを読み取ります。
【選択肢別解説】
1:× Bさんは白髪が増え、友人との死別もあって「年をとった」と感じています。
これは老性自覚にあたるので、「みられない」は誤りです。
2:× 友人との死別は述べられていますが、悲嘆が続いている様子は事例に書かれていません。
3:× Bさんはダンスサークルに通い、近所付き合いも良好で、今の暮らしに満足しています。
環境に適応できています。
4:× 「年をとると頑固になる」と決めつけているのは息子です。
年齢による偏見であるエイジズムがみられるのは、Bさんではなく息子です。
5:○ 「東京には誰もいない。ここが一番いい」という発言から、住み慣れた環境や仲間を失うことへの不安が読み取れます。
転居は高齢者にとって人間関係や生活の基盤を失う大きな出来事です。
【ポイント】
老性自覚は、身体の変化や身近な人との死別などをきっかけに自分の老いを自覚することです。
エイジズムは年齢を理由にした偏見や差別のことで、誰の発言にみられるかを読み分けることが大切です。