Aさん(45歳、男性)は、1年前、交通事故で頭部外傷を負った。
四肢に障害は残らなかったが、高次脳機能障害(higher brain dysfunction)と診断された。
次の記述のうち、Aさんの障害特性を理解した支援として、最も適切なものを1つ選びなさい。
正答4
解説
正解は4です。
高次脳機能障害の症状ごとに、障害特性を理解した支援を選ぶ問題です。
高次脳機能障害には、記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害などがあり、外見からわかりにくいのが特徴です。
【選択肢別解説】
1:× 記憶障害がある人は、答えを聞いたことも忘れてしまうため、同じ質問を繰り返します。
一度だけ答えるのではなく、そのつど穏やかに答え、メモや掲示などで記憶を補います。
2:× 注意障害によるミスを強く注意すると、自信をなくし、混乱を招きます。
静かな環境で一つずつ作業する、確認表を使うなどの工夫で、ミスを減らします。
3:× 遂行機能障害がある人は、自分で計画を立てて順序よく進めることが難しい状態です。
自分の判断に任せるのではなく、手順を具体的に示して支援します。
4:○ 社会的行動障害では、感情のコントロールが難しく、すぐに怒り出すことがあります。
場面や話題を変えて刺激から離すと、気持ちが落ち着きやすくなります。
5:× 病識が低下している人にできないことを指摘しても、受け入れられず、反発や関係の悪化を招きます。
体験を通して少しずつ気づけるよう、本人の気持ちに配慮して支援します。
【ポイント】
高次脳機能障害の支援では、症状を本人の努力不足とみなさず、環境の調整や手順の工夫で補うことが基本です。