第107回 看護師国家試験 午後問219
Aさん(87歳、男性)。
3年前にAlzheimer〈アルツハイマー〉型認知症と診断された。
1年前に妻が亡くなってから1人で暮らしている。
日常生活は問題なく送れていたが、最近Aさんは薬を飲み忘れることが増えてきたり、電話の応対ができなかったりすることがあり、日常生活に支障が出るようになった。
普段は入浴を楽しみにしていた A さんが、1週前に浴室で誤って冷たい水をかぶってしまい、それ以来「お風呂に入ると寒いから嫌だ」と言って、入浴を拒否するようになった。
この日も「お風呂は寒い」と言って入浴を拒否している。
看護師が浴室と脱衣室の室温を確認すると 26 ℃〜28 ℃にあたためられていた。
また、施設内の温度は一定に設定されており、浴室から部屋まで移動する間も寒さを感じることはなかった。
A さんへの対応として適切なのはどれか。
正答3
解説
正解は3。
認知症患者が冷水体験をきっかけに入浴を恐れている場合、まず患者の恐怖感を否定せず、「一緒に湯の温度を確認する」ことで実際に安全であることを患者自身が体感できるよう支援するのが最適である。
1の「入浴の必要性を説明する」は認知症患者には論理的説得が通じにくい。
2の特殊浴槽はADL低下がない患者への必要性が低く過剰介入である。
4の「今日は入浴しなくてよい」は清潔ケアを放棄することになり、長期化すれば衛生問題・皮膚トラブルにつながる。
本例では実際に浴室は暖められており恐怖の根拠が現実と乖離しているため、実体験を通じた不安軽減(現実確認)が有効である。まとめて解く
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