管理組合における以下の①~③の活動に関し、令和2年3月分の仕訳として最も適切なものは、次の1~4のうちどれか。
ただし、会計処理は、毎月次において発生主義の原則によるものとする。
《管理組合の会計年度:毎年4月1日から翌年3月31日まで》
活動
①令和2年2月3日に発注し、令和2年2月15日に工事が実施され、令和2年2月20日に工事が完了した排水管更新工事の代金85万円を、令和2年3月20日に普通預金から支払った。
②令和2年2月25日に150万円で発注した什器備品としての監視用カメラの取付工事が、令和2年3月2日に完了したという報告があり、代金は令和2年3月末に普通預金から支払った。
③外階段の塗装剥がれに伴う修理として、令和2年3月12日に塗装業を営むA社に300万円にて発注し、工事は令和2年4月1日から5日間にわたって実施され、その支払は工事完了から1週間以内に、普通預金から振込む予定である。
(単位:円)
正答3
解説
正解は3。
発生主義のもとで、前月までに計上済みの取引の支払、当月完了した資産の取得、翌月実施の工事の発注をそれぞれどう処理するかが問われています。
【選択肢別解説】
各活動の3月分の処理は次のとおりです。
①排水管更新工事は2月20日に完了しているので、2月に費用(又は資産)と未払金850,000円を計上済みです。
3月20日の支払は未払金の消込みとなり、「未払金850,000/普通預金850,000」です。
②監視用カメラは3月2日に取付けが完了し、3月末に支払っているので、「什器備品1,500,000/普通預金1,500,000」です。
③外階段の修理は3月12日に発注しただけで、工事は4月1日からなので、3月には費用も債務も発生せず仕訳は不要です。
以上をまとめると、借方未払金850,000・什器備品1,500,000/貸方普通預金2,350,000となります。
1:× 未実施の③を「修繕費3,000,000/前払金3,000,000」として計上しており、しかも資産である前払金を貸方に計上しており誤りです。
①を2月計上済みにもかかわらず建物付属設備として再計上し、②は3月末に支払済みなのに未払金としています。
2:× ③の修繕費3,000,000を計上し、①を建物付属設備として重複計上し、②を前払金としており、普通預金5,350,000も実際の支払額2,350,000と一致しません。
3:○ 上記の正しい仕訳と一致します。
4:× 普通預金2,350,000は正しいものの、未実施の③を修繕費と未払金3,000,000で計上し、①を建物付属設備として重複計上し、取得済みの②を前払金としています。
【ポイント】
発生主義では「工事の完了(役務の提供)」の時点で費用・資産を計上し、支払時は未払金を消し込みます。
発注しただけの工事は仕訳しない点がひっかけです。