マンション管理業者Aが行う業務に関する次のア~エの記述のうち、マンション管理適正化法に違反するものを全て含む組合せは、次の1~4のうちどれか。
ア Aは、管理組合から委託を受けた管理事務に関する帳簿について、各事業年度の末日をもって閉鎖し、3年間保存した後に、これを廃棄した。
イ Aは、国土交通大臣に登録事項変更届出書により届出を行い、マンション管理業者登録簿に神奈川支店(従たる事務所)の登録を受けたが、すでに東京本店(主たる事務所)に標識が掲げられているため神奈川支店に標識を掲げることなくマンション管理業を行った。
ウ Aは、自己が区分所有者ではなく、かつ、管理者が区分所有者であるマンションの管理組合と管理委託契約を締結したため、当該管理組合の管理者に対して、遅滞なく、契約の成立時の書面を交付した。
エ Aは、管理組合から委託を受けた管理事務のうち、基幹事務の全てを当該管理組合の承諾を得て一括して他社に再委託した。
正答3
解説
正解は3(違反するものはア・イ・エ)。
マンション管理業者の帳簿の保存期間、標識の掲示、契約成立時の書面の交付先、基幹事務の一括再委託禁止を問う問題です。
【選択肢別解説】
ア:違反する。
マンション管理業者は管理組合ごとに帳簿を作成し、各事業年度の末日をもって閉鎖し、閉鎖後「5年間」保存しなければなりません(マンション管理適正化法75条、同法施行規則86条)。
3年間で廃棄したことは違反です。
イ:違反する。
マンション管理業者は、その「事務所ごと」に、公衆の見やすい場所に標識を掲げなければなりません(マンション管理適正化法71条)。
本店に標識があっても、登録を受けた神奈川支店にも標識が必要です。
ウ:違反しない。
管理組合に管理者等が置かれている場合(管理業者自身が管理者等である場合を除く)は、契約の成立時の書面は当該管理者等に遅滞なく交付すれば足ります(マンション管理適正化法73条1項)。
本肢の対応は適法です。
エ:違反する。
マンション管理業者は、管理組合から委託を受けた管理事務のうち基幹事務については、これを一括して他人に委託してはなりません(マンション管理適正化法74条)。
管理組合の承諾があっても一括再委託は許されません。
よって違反するものはア・イ・エです。
【ポイント】
帳簿の保存は「5年」、標識は「事務所ごと」、基幹事務の一括再委託は「承諾があっても禁止」と覚えましょう。
管理業者自身が管理者の場合は、契約成立時の書面を区分所有者等全員に交付する点も押さえておきましょう。