正答3
解説
正解は3。
マンションをめぐる民法の基本原則(対抗要件・意思表示の到達・転貸・権利能力なき社団)を問う問題です。
【選択肢別解説】
1:× 不動産に関する物権の得喪変更を第三者に対抗するには登記が必要です(民法177条)。
管理組合への「取得の届出」は管理組合内部の手続にすぎず、「登記の有無にかかわらず」第三者に対抗できるわけではありません。
2:× 催告などの意思表示は、相手方に到達した時からその効力を生じます(到達主義、民法97条1項)。
届け出た転居先に送っても、到達しなければ有効な請求とはならないので、「到達の有無にかかわらず」有効とする点が誤りです。
3:○ 賃借人は、賃貸人の承諾を得なければ賃借物を転貸することができず、無断で第三者に使用・収益させたときは、賃貸人は契約を解除できます(民法612条)。
敷地上の駐車場の賃貸人である管理組合は、無断転貸を理由に駐車場賃貸借契約を解除できます(背信的行為と認めるに足りない特段の事情がある場合は別です)。
4:× 区分所有者の団体が権利能力なき社団として契約の当事者となるには、判例上、団体としての組織を備え、多数決の原則が行われ、構成員の変更にかかわらず団体が存続し、代表の方法・総会の運営・財産の管理等の主要な点が確定していることが必要です(最判昭和39年10月15日)。
「管理者を選任さえしていれば」足りるわけではありません。
【ポイント】
第三者への対抗は「登記」、意思表示の効力は「到達」が基本です。
権利能力なき社団の4要件(組織・多数決・構成員変更に影響されない存続・主要事項の確定)も頻出です。