次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)、標準管理規約(団地型) 及び標準管理規約(複合用途型)によれば、不適切なものはいくつあるか。
ただし、「標準管理規約」とのみ記載の場合は、標準管理規約(単棟型)、標準管理規約(団地型)及び標準管理規約(複合用途型) を全て含むものとする。
ア標準管理規約は、マンションの管理又は使用に関する事項等について定めることにより、区分所有者及び団地建物所有者の共同の利益を増進し、良好な住環境を確保することを目的としている。
イ標準管理規約は、管理組合が、各マンションの実態に応じて、管理規約を制定、変更する際の参考として定めたものであり、特別な事情がない限りこれに準拠しなければならない。
ウ標準管理規約(団地型)では、管理主体は団地建物所有者であり、共用部分と土地は、それぞれ団地共用部分と棟別共用部分、団地の土地と棟別敷地に区別され、団地と棟別の管理費等の収支については、それぞれ団地総会と棟総会によって議案が決議される。
エ標準管理規約(複合用途型)では、住宅部会と店舗部会の管理組織が構成されるため、店舗部分の承継人は、元の区分所有者が滞納した店舗一部管理費と店舗一部修繕積立金のみを承継することになる。
正答3
解説
正解は3(不適切なものは三つ)。
標準管理規約(単棟型・団地型・複合用途型)の目的・性格と、団地型・複合用途型の特徴を問う問題です。
【選択肢別解説】
ア:○ 標準管理規約は、マンションの管理又は使用に関する事項等について定めることにより、区分所有者(団地型では団地建物所有者)の共同の利益を増進し、良好な住環境を確保することを目的としています(各型1条)。
イ:× 標準管理規約は、管理組合が各マンションの実態に応じて管理規約を制定・変更する際の「参考」として国が作成・周知しているものです(コメント全般関係)。
「特別な事情がない限りこれに準拠しなければならない」という拘束力はありません。
ウ:× 団地型では、管理費等の収支予算・決算は団地総会で一括して決議するのが原則です。
棟総会で決議するのは、棟の区分所有者だけに関係する規約の変更や建替え等、区分所有法上棟ごとに決めなければならない事項に限られます。
団地と棟別の管理費等の収支を「それぞれ団地総会と棟総会によって」決議するとする点が誤りです。
エ:× 区分所有者の特定承継人は、前区分所有者が滞納した管理費等の全額について支払義務を負います(区分所有法8条、標準管理規約)。
複合用途型の住宅部会・店舗部会は管理組合の中に置かれる意見調整のための組織にすぎず、店舗部分の承継人が承継するのは「店舗一部管理費と店舗一部修繕積立金のみ」ではなく、全体の管理費・修繕積立金の滞納分も含まれます。
よって不適切なものはイ・ウ・エの三つです。
【ポイント】
標準管理規約は「参考」であって準拠義務はありません。
複合用途型の「部会」は議決機関ではなく、管理組合は一つであることも押さえましょう。