正答4
解説
正解は4です。
非代償期肝硬変では、肝機能の低下により浮腫・腹水、黄疸、肝性脳症、食道静脈瘤などの合併症が現れます。
それぞれの合併症に対応した栄養管理の組合せが問われています。
【選択肢別解説】
1:× 浮腫・腹水に対しては、脂肪制限ではなく食塩制限(5〜7 g/日程度)を行います。
低アルブミン血症によるナトリウムと水の貯留が原因だからです。
2:× 黄疸に対して鉄制限は行いません。
鉄制限は、C型慢性肝炎で肝臓への鉄沈着による酸化ストレスを減らす目的で行われます。
3:× 肝硬変では肝臓のグリコーゲン貯蔵が減り、早朝空腹時に飢餓状態になりやすくなります。
この対策には難消化性オリゴ糖ではなく、就寝前軽食(LES)を用います。
難消化性オリゴ糖(ラクツロースなど)は、高アンモニア血症の対策として用います。
4:○ 肝性脳症に対しては、たんぱく質を制限します。
たんぱく質の分解で生じるアンモニアが脳症を悪化させるため、分枝アミノ酸(BCAA)製剤で必要なアミノ酸を補います。
5:× 食道静脈瘤に対して分枝アミノ酸を制限することはありません。
静脈瘤の破裂を防ぐため、硬い食品や刺激の強い食品を避け、よく噛んで食べるよう指導します。
【ポイント】
肝硬変ではフィッシャー比(BCAA/芳香族アミノ酸)が低下し、肝性脳症の一因になります。
BCAAは「制限」ではなく「補給」する栄養素です。