65歳、女性。
身長 150 cm、標準体重 49.5 kg。
週 3回血液透析を受けている。
透析前体重 52 kg、ドライウェイト 50 kg、無尿。
透析前の血液検査値は、尿素窒素 65 mg/dL、クレアチニン 8.3 mg/dL、カリウム 5.8 mEq/L、リン 5.2 mg/dL。
この患者の 1日当たりの目標栄養量である。
正しいのはどれか。
2つ選べ。
正解を2つ選んでください。
正答2・3
解説
正解は2と3です。
週3回の血液透析を受けている患者の目標栄養量を計算して判断する問題です。
慢性透析患者の食事療法基準(2014年)では、標準体重1kg当たりエネルギー30〜35kcal、たんぱく質0.9〜1.2gとし、カリウム2,000mg以下、リンはたんぱく質(g)×15mg以下、水分はできるだけ少なくします。
事例では、標準体重49.5kg、ドライウェイト50kg、無尿で、カリウム5.8mEq/Lと高値です。
【計算】
エネルギーは、49.5kg×30〜35kcal=約1,485〜1,733kcalです。
たんぱく質は、49.5kg×0.9〜1.2g=約45〜59gです。
リンの上限は、たんぱく質50g×15mg=750mgです。
飲水量の目安は、15mL×ドライウェイト50kg=750mLです(無尿のため尿量は加えません)。
【選択肢別解説】
1:× 1,300kcalは、目安の約1,485〜1,733kcalを下回ります。
エネルギー不足は体たんぱく質の分解を招き、カリウムや尿素窒素の上昇にもつながります。
2:○ たんぱく質50gは、標準体重当たり約1.0gで、0.9〜1.2gの範囲に入ります。
目標量として適切です。
3:○ カリウムは2,000mg以下が基準です。
この患者は血清カリウムが5.8mEq/Lと高いので、1,500mgに制限するのは適切です。
4:× リンの上限は、たんぱく質50gの場合で750mg程度です。
1,500mgは多すぎます。
5:× 無尿の透析患者では、飲水量の目安はドライウェイト1kg当たり15mL程度で、約750mLです。
1,300mLでは透析間の体重増加が大きくなりすぎます。
【ポイント】
透析患者の計算は、エネルギーとたんぱく質は標準体重、飲水量はドライウェイトを使うことに注意します。
リンは「たんぱく質(g)×15mg以下」で、たんぱく質量と連動させて考えます。