K産科クリニックに勤務する管理栄養士である。
医師の指示のもと、妊婦の栄養カウンセリングを担当している。
妊婦は、30歳、妊娠28週目、初産婦。
フルタイムの仕事(座位中心)をしている。
身長160cm、体重49.0kg(妊娠前45.0kg)、血圧132/80mmHg、空腹時血液検査値は、ヘモグロビン11.6g/dL、血糖88㎎/dL、LDL-コレステロール120㎎/dL、HDL-コレステロール60㎎/dL、トリグリセリド100㎎/dL。
喫煙習慣なし。
飲酒習慣なし。
前日の1日の食事内容を聞き取った(表)。
平日はほぼこれに近い食事をしているという。
表 1日の食事内容
朝食(7時、家):トースト(8枚切1枚)、スライスチーズ(1枚)、ヨーグルト(1個)、りんご(100g)、カフェオレ(1杯)
昼食(12時半、職場):豚しゃぶのパスタサラダ(1人前)、野菜サラダ(1人前)、飲むヨーグルト(1本)
間食(16時、職場):ミルクティー(1杯)、クッキー(2枚)
夕食(20時、家):ごはん(軽く1杯100g)、納豆(1パック)、ポテトコロッケ(1個)、ゆで卵入野菜サラダ(1人前)
※夕食のポテトコロッケとゆで卵入野菜サラダはスーパーマーケットの惣菜
聞き取った内容を基に、栄養カウンセリングで、取り上げるべき重要課題である。
最も適切なのはどれか。
1つ選べ。
正答1
解説
正解は1です。
妊娠28週、身長160cm、妊娠前体重45.0kgで、妊娠前のBMIは17.6kg/m²の「やせ」です。
現在の体重は49.0kgで、妊娠28週までの体重増加は4.0kgにとどまっています。
【計算】
妊娠前BMI=45.0kg÷(1.6m×1.6m)=17.6kg/m²
体重増加量=49.0kg-45.0kg=4.0kg
【選択肢別解説】
1:○ 主食にあたるのは、朝のトースト8枚切1枚、昼のパスタサラダのパスタ、夕のごはん軽く1杯(100g)だけです。
どの食事も主食の量が少なく、エネルギー不足が体重増加不良の原因と考えられるので、最も重要な課題です。
2:× カルシウムは、チーズ・ヨーグルト・飲むヨーグルト・ミルクティー・カフェオレで十分にとれています。
最優先で増やす必要はありません。
3:× 果物はりんご100gで不足気味ですが、体重増加不良の主な原因ではありません。
主食の不足に比べると、優先度は低い課題です。
4:× 野菜は、昼と夕に野菜サラダをとっています。
改善の余地はありますが、エネルギー不足に比べると優先度は低い課題です。
【ポイント】
妊娠全期間の推奨体重増加量は、出題当時の指針では、やせの妊婦で9〜12kg、妊娠中期から末期は週0.3〜0.5kgでした。
血圧・血糖・ヘモグロビン値に大きな異常はなく、まずはエネルギー源となる主食の確保が課題です。