K病院の管理栄養士である。
患者は、72歳、女性。
下部食道がん切除および胃管を用いた再建手術の目的で入院した。
身長 150 cm、体重 40 kg、BMI 17.8 kg/m2。
標準体重 50 kg。
基礎代謝量 920 kcal/日。
入院前、食べ物がつかえる感じはあったが、通常量程度の食事は摂取できていた。
入院後も、経口摂取を継続している。
手術と治療は順調に進み、術後2週間後から常食を開始することになった。
食後の過ごし方について、優先的に指導する内容である。
最も適切なのはどれか。
1つ選べ。
正答3
解説
正解は3です。
食道切除後に胃管で再建すると、下部食道括約筋による逆流防止の仕組みがなくなります。
そのため、食後に横になると胃の内容物が逆流し、誤嚥性肺炎を起こすおそれがあります。
【選択肢別解説】
1:× 食後すぐに仰臥位をとると、胃管の内容物が口側へ逆流しやすくなります。
逆流や誤嚥の原因となるため不適切です。
2:× 右側臥位も横になる姿勢であり、逆流を防ぐことはできません。
胃管再建後は、重力で内容物が流れるよう上体を起こしておく必要があります。
3:○ 食後1時間程度は座位を保つと、重力で食べ物が胃管から腸へ送られやすくなります。
逆流と誤嚥を防ぐため、最も優先して指導する内容です。
4:× 食後すぐの歩行訓練は、ダンピング症状や体への負担を起こしやすくなります。
食後はしばらく座位で休み、リハビリテーションは時間をあけて行います。
【ポイント】
食道がん術後の食事指導では、少量頻回食、よく噛んでゆっくり食べること、食後の座位保持が基本です。
就寝時も上半身を高くして、逆流による誤嚥を防ぎます。