65歳、男性。
膜性腎症によるネフローゼ症候群。
身長 165 cm、体重 65 kg、標準体重 60 kg。
血圧 112/64 mmHg。
空腹時血液検査値は、アルブミン 2.0 g/dL、HbA1c 5.4%、LDL コレステロール 200 mg/dL、カリウム 3.5 mEq/L。
尿たんぱく 4.0 g/日。
全身に浮腫があり、利尿薬を使用している。
この患者の 1日当たりの目標栄養量に関する記述である。
最も適当なのはどれか。
1つ選べ。
正答3
解説
正解は3です。
本例は膜性腎症によるネフローゼ症候群で、尿たんぱく4.0 g/日、アルブミン2.0 g/dL、全身の浮腫があります。
微小変化型以外のネフローゼ症候群では、たんぱく質を軽く制限し、エネルギーは十分に確保します。
【選択肢別解説】
1:× ネフローゼ症候群のエネルギーは35 kcal/kg 標準体重/日が目安です。
20 kcal/kg ではエネルギーが不足し、体たんぱく質の分解が進みます。
2:× 本例は LDL コレステロールが200 mg/dL と高く、脂質の過剰摂取は避けるべきです。
脂肪エネルギー比率35%E は多すぎ、20〜25%E 程度が適当です。
3:○ 微小変化型以外のネフローゼ症候群では、たんぱく質を0.8 g/kg 標準体重/日とします。
尿たんぱくを減らし腎機能を守るための基準であり、適当です。
4:× ネフローゼ症候群の食塩は3 g 以上6 g 未満が目安です。
3 g 未満の過度な減塩は食欲を落とし、利尿薬使用中では低血圧などを招くおそれがあります。
5:× 血清カリウム値は3.5 mEq/L で基準範囲の下限です。
利尿薬でカリウムが失われやすい状況でもあり、カリウムを制限する必要はありません。
【ポイント】
たんぱく質は微小変化型で1.0〜1.1 g/kg、それ以外で0.8 g/kg 標準体重/日と覚えます。
カリウムは一律に制限せず、血清カリウム値に応じて増減します。