K 町健康課の管理栄養士である。
K 町は人口 7,000人で高齢化率は 30%、国民健康保険(国保)加入率は 27% である。
町民は農業のほか、地場産業関連の中小企業への就労が多い。
隣接市には大手 A 社の事業場(従業員 50名)があり、勤務している町民もいる。
K 町は、脳血管疾患の標準化死亡比が県内で最も高い。
そこで、国保担当者と連携して国保データベース(KDB)システム等の情報を活用し、町民の壮年期からの脳血管疾患対策を検討することになった。
特定健康診査結果を見ると、K 町の年齢区分別高血圧有所見率は、壮年期を含めて、県内の市町村の中でも特に高い状況にあった。
医療費分析の結果、高血圧症の外来医療費は低く、脳血管疾患の入院医療費は高い傾向にあった。
これらの結果を踏まえ、今後の対策を検討するために、優先的に確認する情報である。
最も適切なのはどれか。
1つ選べ。
正答3
解説
正解は3です。
K町では、健診で高血圧の有所見率が高いのに、高血圧症の外来医療費は低く、脳血管疾患の入院医療費は高くなっています。
このことから、高血圧があっても医療機関を受診せず、治療されないまま脳血管疾患を発症している人が多いと推測されます。
この仮説を確かめるための情報を優先して確認します。
【選択肢別解説】
1:× 高血圧症で通院している人は、すでに治療につながっている人です。
今回の課題は治療を受けていない人がいることであり、その人の健診実施率は優先して確認する情報ではありません。
2:× 特定保健指導は生活習慣の改善を支援するもので、高血圧で服薬中の人は対象外です。
受診が必要な高血圧の人が医療につながっているかは分からないため、優先度は低いです。
3:○ 健診で受診勧奨となった人が、実際に医療機関を受診したかを確認すれば、未治療者が多いという仮説を検証できます。
受診率が低ければ、受診勧奨の強化という具体的な対策につなげられます。
4:× 降圧薬の服用者の割合は、治療を受けている人の割合を示します。
しかし、健診で受診勧奨となった人が受診しているかは分からず、対策に直接結びつきにくいです。
【ポイント】
KDBシステムでは、健診結果と医療機関の受診状況を個人ごとに結びつけて分析できます。
「健診では有所見が多いのに外来医療費が低い」場合は、未受診者・治療中断者の存在を疑います。