K 県健康増進課の管理栄養士である。
K 県では、全国に比べて、男女ともに脳血管疾患と虚血性心疾患の年齢調整死亡率が高い。
また、K 県では、全国に比べて、男女ともに 20歳以上の野菜摂取量の年齢調整平均値が低く、食塩摂取量の年齢調整平均値が高い。
県内の A 大学は、県の協力のもと、20歳以上の県民を対象に前向きコホート研究を実施してきた。
食塩および野菜の摂取量に関して、高血圧症、脂質異常症、糖尿病の罹患の相対危険を算出したところ、表の結果を得た。
統計学的な有意水準は両側5% とする。
この解釈として、最も適当なのはどれか。
1つ選べ。
食塩摂取量は、7g/日より多い群に比べて、7g/日以下の群で、高血圧症罹患の相対危険が有意に低い。 食塩摂取量は、7g/日より多い群に比べて、7g/日以下の群で、脂質異常症罹患の相対危険が有意に低い。 食塩摂取量は、7g/日より多い群に比べて、7g/日以下の群で、糖尿病罹患の相対危険が有意に低い。 野菜摂取量は、350 g/日未満の群に比べて、350 g/日以上の群で、脂質異常症罹患の相対危険が有意に低い。 野菜摂取量は、350 g/日未満の群に比べて、350 g/日以上の群で、糖尿病罹患の相対危険が有意に低い。 購入状況を確認しています… 正答 1
解説 正解は1です。
相対危険が統計学的に有意かどうかは、95%信頼区間が1を含むかどうかで判断します。
信頼区間が1を含まず、全体が1より小さければ、基準群に比べて罹患の危険が有意に低いといえます。
【表の読み取り】
食塩摂取量7g/日以下の群(基準は7g/日より多い群)の相対危険は、高血圧症0.68(0.55〜0.85)、脂質異常症0.98(0.62〜1.56)、糖尿病0.89(0.55〜1.44)です。
野菜摂取量350g/日以上の群(基準は350g/日未満の群)の相対危険は、高血圧症0.76(0.62〜0.93)、脂質異常症0.92(0.62〜1.38)、糖尿病0.69(0.46〜1.04)です。
【選択肢別解説】
1:○ 食塩7g/日以下の群の高血圧症の相対危険は0.68で、95%信頼区間0.55〜0.85は1を含みません。
したがって、7g/日より多い群に比べて高血圧症罹患の相対危険が有意に低いといえます。
2:× 脂質異常症の相対危険は0.98で、95%信頼区間0.62〜1.56は1を含みます。
有意に低いとはいえません。
3:× 糖尿病の相対危険は0.89で、95%信頼区間0.55〜1.44は1を含みます。
有意に低いとはいえません。
4:× 野菜350g/日以上の群の脂質異常症の相対危険は0.92で、95%信頼区間0.62〜1.38は1を含みます。
有意に低いとはいえません。
5:× 野菜350g/日以上の群の糖尿病の相対危険は0.69と1より小さいです。
しかし、95%信頼区間0.46〜1.04は1を含むため、有意に低いとはいえません。
【ポイント】
相対危険の点推定値が1より小さくても、信頼区間が1をまたげば有意差はないと判断します。
この表では、食塩の少ない群と野菜の多い群のどちらも、高血圧症の相対危険だけが有意に低くなっています。